「注文住宅の頭金はいくら必要なんだろう?」
「注文住宅は頭金がなくても建てられるかな?」
上記のような、お悩みはありませんか?
本記事では、注文住宅の頭金についてご紹介します。
最後まで読むと注文住宅の頭金はいくら必要か、平均額や頭金別の住宅ローンの返済額を理解できるでしょう。
注文住宅を頭金0円で建てる場合の注意点も解説していきます。
頭金について理解できていないと、家づくりのタイミングを逃してしまうかもしれません。
大切な家族と大好きな空間で過ごせる時間は少しでも長い方がいいですよね?
注文住宅の頭金はいくら必要?
頭金は、厳密にいくら必要と決まっているわけではありません!
※住宅購入の頭金とは、ローン総額に含めない先払い金額のことを指します!
頭金を多く準備できると月々の住宅ローンの返済額を減らすことができます。
また、ローン返済に必要な利息の負担を減らせるためです。
ただし、手持ち資金のすべてを頭金に回してしまうと危険。
住宅の完成までにかかる諸費用の支払いやその後の生活に影響がでてしまう可能性あり。
次の項目からは、頭金の平均額や住宅購入金額との理想的な割合を解説します。
頭金は住宅購入価格の何%が理想?
結論、頭金をいくら用意しなければいけないという決まりはありません!
一般的な頭金の割合は、住宅購入金額の20~30%です。
住宅購入価格の20〜30%であれば、住宅ローンの借入金額を住宅購入価格の70~80%まで抑えられます。
注文住宅の頭金の平均額
実際に注文住宅を建てた方の頭金の平均額はいくらか見ていきましょう!
住宅金融支援機構が公表している「フラット35利用者調査」の住宅タイプ別のデータを基に下記の表にまとめました。
自己資金(頭金)の平均額 | 住宅購入費用に対する自己資金(頭金)の割合 | |
---|---|---|
注文住宅(建物のみ) | 641万円 | 17.3% |
土地付注文住宅 | 450万円 | 9.6% |
建売住宅 | 318万円 | 8.5% |
注文住宅の頭金は、住宅購入価格の20~30%が理想。
しかし、実際に注文住宅を建てた方の頭金の割合は、理想よりも低い割合です。
なぜなら、適切な頭金の金額は、注文住宅の建築費用や年収、手持ち資金などによって変動します。
頭金別に月々の返済額をシミュレーション
頭金別に月々の返済額をシミュレーションします!
※シミュレーション例は、住宅ローン金利1.0%、返済年数35年で計算しています。
※実際の金利は、金融機関や借入内容によって変動します。
2,000万円の家の場合
2,000万円の家で、住宅ローン金利1.0%、返済年数35年での頭金のシミュレーションは以下のとおりです。
頭金 | 住宅ローン借入額 | 月々の返済額 |
---|---|---|
0円 | 2,000万円 | 約56,500円 |
100万円 | 1,900万円 | 約53,600円 |
200万円 | 1,800万円 | 約50,800円 |
300万円 | 1,700万円 | 約48,000円 |
400万円 | 1,600万円 | 約45,100円 |
500万円 | 1,500万円 | 約42,300円 |
600万円 | 1,400万円 | 約39,500円 |
700万円 | 1,300万円 | 約36,700円 |
800万円 | 1,200万円 | 約33,900円 |
900万円 | 1,100万円 | 約31,100円 |
1,000万円 | 1,000万円 | 約28,200円 |
3,000万円の家の場合
3,000万円の家で、住宅ローン金利1.0%、返済年数35年での頭金のシミュレーションは以下のとおりです。
頭金 | 住宅ローン借入額 | 月々の返済額 |
---|---|---|
0円 | 3,000万円 | 約84,700円 |
100万円 | 2,900万円 | 約81,900円 |
200万円 | 2,800万円 | 約79,000円 |
300万円 | 2,700万円 | 約76,200円 |
400万円 | 2,600万円 | 約73,400円 |
500万円 | 2,500万円 | 約70,600円 |
600万円 | 2,400万円 | 約67,700円 |
700万円 | 2,300万円 | 約64,900円 |
800万円 | 2,200万円 | 約62,100円 |
900万円 | 2,100万円 | 約59,300円 |
1,000万円 | 2,000万円 | 約56,500円 |
4,000万円の家の場合
4,000万円の家で、住宅ローン金利1.0%、返済年数35年での頭金のシミュレーションは以下のとおりです。
頭金 | 住宅ローン借入額 | 月々の返済額 |
---|---|---|
0円 | 4,000万円 | 約112,900円 |
100万円 | 3,900万円 | 約110,100円 |
200万円 | 3,800万円 | 約107,300円 |
300万円 | 3,700万円 | 約104,400円 |
400万円 | 3,600万円 | 約101,600円 |
500万円 | 3,500万円 | 約98,800円 |
600万円 | 3,400万円 | 約96,000円 |
700万円 | 3,300万円 | 約93,200円 |
800万円 | 3,200万円 | 約90,200円 |
900万円 | 3,100万円 | 約87,500円 |
1,000万円 | 3,000万円 | 約87,500円 |
5,000万円の家の場合
5,000万円の家で、住宅ローン金利1.0%、返済年数35年での頭金のシミュレーションは以下のとおりです。
頭金 | 住宅ローン借入額 | 月々の返済額 |
---|---|---|
0円 | 5,000万円 | 約141,100円 |
100万円 | 4,900万円 | 約138,300円 |
200万円 | 4,800万円 | 約135,500円 |
300万円 | 4,700万円 | 約132,700円 |
400万円 | 4,600万円 | 約129,900円 |
500万円 | 4,500万円 | 約127,000円 |
600万円 | 4,400万円 | 約124,200円 |
700万円 | 4,300万円 | 約121,400円 |
800万円 | 4,200万円 | 約118,600円 |
900万円 | 4,100万円 | 約115,700円 |
1,000万円 | 4,000万円 | 約112,900円 |
6,000万円の家の場合
6,000万円の家で、住宅ローン金利1.0%、返済年数35年での頭金のシミュレーションは以下のとおりです。
頭金 | 住宅ローン借入額 | 月々の返済額 |
---|---|---|
0円 | 6,000万円 | 約169,400円 |
100万円 | 5,900万円 | 約166,400円 |
200万円 | 5,800万円 | 約163,700円 |
300万円 | 5,700万円 | 約160,900円 |
400万円 | 5,600万円 | 約158,100円 |
500万円 | 5,500万円 | 約155,300円 |
600万円 | 5,400万円 | 約152,400円 |
700万円 | 5,300万円 | 約149,600円 |
800万円 | 5,200万円 | 約146,800円 |
900万円 | 5,100万円 | 約144,000円 |
1,000万円 | 5,000万円 | 約141,100円 |
注文住宅は頭金0円でも建てられる
注文住宅は、建築費用や年収によって頭金0円でも建てられるケースもあります!
近年は、低金利のため、多くの金融機関で頭金0円でも住宅ローンを組める環境です。
注文住宅を頭金0円で建てる際の確認ポイント
低金利なことで、注文住宅を頭金0で購入する方が増えています!
頭金を0円で家を建てる際は、諸経費の調達方法の検討が必要です。
①諸経費を確認する
諸経費とは、下記の項目です!
諸経費にどんな項目があるか、把握しておきましょう。
諸費用の項目 | 内容 |
---|---|
印紙税 | 不動産売買契約書、金銭消費貸借契約書などの契約書に貼る印紙代 |
登記費用 | 土地や建物の所有権などの権利関係を登記所の登記簿に記載する費用 |
不動産取得税 | 土地や建物を買うときに掛かる税金 |
固定資産税、都市計画税 | 不動産を所有している人が払う税金 |
火災保険料 | 建物や家財などの損害に対し備える保険 |
仲介手数料 | 不動産屋に支払う手数料 |
諸経費は、ほとんどの金融機関で住宅ローンに組み込むことが難しい。
理由は、住宅ローンは土地や建物の担保価値を考慮するためです。
諸経費分も融資してしまうと、担保価値を超過してしまう可能性があります。
ただし、金融機関によっては、諸経費を含めて住宅ローンを組める場合があります。
②審査通過の目安を確認する
頭金0円だと、頭金を貯める必要がないので、早く注文住宅を完成させられます!
家を早く完成できれば、注文住宅で長く生活できますし、家賃を余分に払わなくて済みます。
借入額が高くなると、年収や借入希望額によっては審査が通りづらくなる可能生あり。
③借入額が増えても問題ないか確認する
頭金0円の場合、注文住宅購入時にまとまった費用がなくても注文住宅を購入できます!
しかし、審査が通ったとしても、月々の返済額が大きくなり生活が苦しくなってしまう場合があるでしょう。
また、金利が低い金融機関が選択できず、月々の支払い金額の負担が大きくなってしまう場合もあります。
注文住宅で頭金を用意するメリット4つ
頭金を用意するメリットを4つ紹介します!
注文住宅は、頭金0円でも建てられますが、頭金を用意するメリットも説明していきます。
返済の負担を軽減できる
用意できる頭金が多いほど、住宅ローンの借入額が減らせます!
借入額を減らせると返済が楽になります。
また、金利の負担が減り、総返済額が軽減できるでしょう。
審査に通りやすくなる
頭金の割合を大きくすると、住宅ローン審査に通りやすくなります!
なぜなら、頭金の割合が多くなると住宅ローンの借入額の割合を抑えることができるためです。
住宅ローンの審査を通過しづらくなる主な原因は、収入と信用情報です。
1年未満の勤続年数や収入が不安定な自営業の場合、金融機関に返済能力に問題があると判断される可能性あり。
また、任意整理や滞納の過去があるなどで、金融事故の経験がある場合にも注意が必要です。
金融事故があると一定期間を過ぎるまでは住宅ローンの審査に通過できないのが一般的なため、注意しましょう。
住宅ローン前の必要資金をまかなえる
基本的に住宅ローンの融資は、建物が完成してから開始となります!
建物完成前に支払う土地代や諸経費などを、自己資金でまかなうことができると決済が円滑に進むでしょう。
金利優遇を受けられる可能性がある
金融機関によって、頭金の割合に応じた金利優遇制度が存在します!
フラット35(住宅金融支援機構)では、住宅購入価格の10%以上の頭金を用意すると、低い金利が採用されます。
そのため、金利優遇を受けるために、頭金を用意する選択肢もあるでしょう。
注文住宅で頭金を用意するデメリット2つ
頭金を用意するデメリットを2つ紹介します!
メリット、デメリットどちらも把握し、用意するべきか考えましょう。
手元資金が減る
頭金の用意に気を取られすぎてしまうと、手元資金が不足してしまう場合があります!
頭金を支払うとしても、最低限の貯蓄を残しておくことが大事です。
見極めを間違えると、緊急時に生活が破綻してしまいます。
頭金を貯めるまでに時間が掛かる
手持ち資金がなければ、頭金を貯めるまでの時間が必要です!
すぐ家が欲しい人にとって、頭金を貯めるまでに時間がかかることはデメリット。
頭金を貯めている間にも歳をとるため、完済までの年齢もあがっていきます。
注文住宅を頭金なしで購入しても後悔しないポイントは?
注文住宅を頭金なしで購入しても、後悔しないためのポイントを2つ紹介します!
2つのポイントをおさえて、後悔しないようにしましょう。
無理のない返済計画を立てる
注文住宅を頭金0円で購入しても後悔しないためには、それぞれの家庭にあった返済計画を立てることが重要です!
家を建てられても返済ができなければ、家を手放さなければいけない可能性あり。
注文住宅を購入して、簡単に手放したい人はいませんよね。
繰上げ返済を理解しておく
住宅ローンの借入額は、繰上げ返済で早期に完済を目指せます!
繰上げ返済とは、一時的にまとまった金額を返済することです。
繰上げ返済には「返済期間短縮型」と「返済額軽減型」の2種類があります。
返済期間短縮型 | 繰上げ返済することで元金が減り返済期間が短くなるタイプ |
返済額軽減型 | 繰上げ返済により、月々の返済額を減らすタイプ |
注文住宅の頭金はご自身にあった選択肢を
本記事では、注文住宅の頭金の相場や平均額、頭金別の返済額シミュレーションの例を紹介しました!
注文住宅は、頭金0円でも建てられます。
注文住宅を頭金0円で建てる際、諸経費の調達などの注意が必要。
注意点やメリットデメリットを理解し、ご家庭にあった選択をすることが重要。
頭金がいくら必要かは、各家庭によって異なります。
ご自身のご家庭では、頭金を用意するのか、しないのかは状況によっても変わっていきます。
状況にあった選択をして、理想の家づくりを始めましょう!
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